バーナード・エヴスリン 『ギリシア神話小辞典』より
時の始めにクロノスがアプロディーテの父親ウラノスを殺し、その巨体を海に投げ捨てた。
バラバラにされたウラノスの身体から流れ出たちは陽光の下に漂い白くなって泡と化した。
その泡から背の高い金髪の乙女が誕生し、キュプロスの岸に上陸した。
アプロディーテの歩くところには花が咲き、小鳥たちが鳴いて歌を歌った。
アプロディーテ/ヴィナス(Aphrodite/Venus)とは、ギリシャ・ローマ神話に登場する美と恋の女神である。
アプロディーテという名は、「泡から生まれた」という意味である。
林檎、薔薇、天人花(テンニンカ)、ハトが彼女の象徴である。
アプロディーテ/ヴィナス(Aphrodite/Venus)という表記は、前者がギリシャ神話における名前で、後者がローマ神話のものです。アプロディーテという名は、「泡から生まれた」という意味である。
林檎、薔薇、天人花(テンニンカ)、ハトが彼女の象徴である。
よって、アプロディーテもヴィナスも同一人物ということになります。
もともと、これらの神話の発端はギリシャです。
古来から、小アジア(現在のトルコ・アナトリア高原)〜バルカン半島にかけては、繰り返し侵略が行われた地域でしたから、文化も混交となります。
同一の神話なのに、国によって名前やストーリーが少しずつ違うというのはとても面白いですね。